ポスドクの年収は300万くらいで数年後には退職の運命
ポスドクの年収は給料の出所や国にもよりますが、一般的に年収300万円いったところでしょう。
200万円台のポスドクも少なくありません。
500万円くらいのポスドクもいますが、これはかなり条件がよい場合です。
とはいっても、例えば日本の場合、国民健康保険や国民年金、所得税などを支払わなくてはいけませんので、手取りの月収としては2割程度以上低くなると考えていたほうがいいでしょう。
海外ポスドクであっても、日本円に換算した場合、ほぼこの年収に当てはまるでしょう。
ただし、税金や保険料などの支払額は国によって大きく変わります。
収入面でポスドクが何よりも悲惨なのは、契約期間がせいぜい数年で、それ以上の契約更新がないという点です。
つまり、採用された瞬間に、退職へのカウントダウンが始まっていて、次のポジションを探しつつ、研究しなければならないということです。
つまり、今の生活水準すらも、数年後には維持できないかもというプレッシャーが絶えず付きまとっているのです。
そういう点は任期つき・契約更新なし助教などのポジションでも同じです。収入の金額がポスドクよりは大きいというだけのことでせう。
手取りの給料の中から、家賃や食費などの生活費を支払う必要がありますが、ポスドクがどこで研究活動を行うかで、生活費は大きく変わってしまいます。
東京やアメリカの都心部、シンガポールなどでは家賃が相当高くなります。
決して裕福とはいえないポスドクの生活では、無駄な食費などはできるだけ削りたいところですが、健康を害するような栄養の偏った食生活では病気の元となります。
病気になってしまうと、日本以外の国では概して医療費が大変高く、高額な出費を免れません。
独身のポスドクなら、贅沢しなければ経済的に困窮するというほどの年収ではありませんが、子どもがいるポスドクの場合は経済的にかなり辛い状況に立たされる場合が多いです。
配偶者が手に職のある場合は共働きもできますが、そうでない場合、特に海外ポスドクでビザや語学力の関係で実質的に働くことのできない場合、貧乏生活を覚悟したほうがいいかもしれません。